2001年3月12日

『全国一般01春闘生活アンケート』の内容を各紙が報道


  1. 中小企業組合員全国一般労組調べ 74%の家計が赤字に。 記事は日本経済新聞より。

     中小企業の組合員の4人に3人の家計が赤字になっており、5人に4人が賃金への不満を訴えていることが9日、中小企業の労組でつくる全国一般労組(田島恵一委員長)のアンケートで分かった。
     同労組は「働き盛りの3,40代の生活がとりわけ厳しい。共働きで、生活を切り詰めてようやく家計を維持している状態だ」と訴えている。
     アンケートは昨年暮れ、加盟組合員約1万1千人に対して実施した。
     それによると、家計収支が毎月赤字になっていると答えた人は32%。時々赤字になる人の42%を合わせると74%に上った。
     年収の平均は378万円で、昨年に比べて減った人が33%と、増えた人の26%を上回った。年収に対する満足度は「不満」が83%を占め、30代では88%が不満と回答。
     世帯の収入では、本人のみの収入で生計を維持している人は32%。本人と配偶者の共働きが49%、本人と親の共働きが15%だった。
     この一年間の仕事の変化で「きつくなった」とした人は47%で「楽になった」は2%だけ。不況と人減らしで職場の負担が重くなっている実態が浮き彫りになった。

  2. 共同通信のコラム配信記事で生活アンケートを紹介。 記事は「山梨日日新聞」2001年3月5日朝刊コラム『風林火山』より。

     パートタイムの労働者より正規の社員の方が雇用不安をより強く感じている。中小・零細企業の従業員やパートなど非正規の労働者で組織している「全国一般」が実施したアンケートではそんな結果が出ている
    ▼それによると、企業倒産や工場閉鎖による解雇の不安を感じている人は全体で39.1%にのぼった。雇用不安を訴えた人を雇用形態別にみると正社員の場合は38.8%なのに対し、パートは30.1%だった。
    ▼同じ調査を、中堅企業以上の組合員やパートを対象に実施した場台も同様の傾向がうかがえるという。雇用に関しては、大企業の正社員といえども安閑として入られない時代であることは間違いないようだ。
    ▼この傾向について担当者は「つい数年前までは人件費削減といえば、まずパートを切った。しかし今は違う、雇用調整の主たる対象は正社員となり、削減した分をパートで置き換える」と分析している。
    ▼なぜパートに置き換えるか。答えは明白。安いからだ。企業経営者を対象とした厚生労働省の調査(1999年)では、正社員以外の労働者を雇う最大の理由は「人件費の節約」の61%で、94年の45%から大きく上昇している。
    ▼長引く景気低迷の中で、「雇用」の形態が変化している。フリーター志向など、若者の労働観、労働意識の変化にも影響を与えているのだろうか。

  3. 週刊労働ニュース(日本労働研究機構発行)2001年02月26日号
    全国一般調査/7割の家庭が赤字
    雇用不安、正社員の4割/「進むパートへの置き換え」
    退職金増に強い要望

     7割を超える家庭の家計収支が「赤字」となっており、約4割の正規社員が雇用不安を訴えている−−こんな結果が20日、全国一般(田島恵一委員長、4万8200人)の「2001春闘生活アンケート」報告で明らかになった。パートタイム労働者で雇用不安を感じている人は約3割となっており、正規社員の方が10ポイント上回る結果となった。田島委員長は「従来、パートが雇用の調整弁といわれていたが、調査結果からは、正社員が雇用調整されて、パートに置き換えられている状況がうかがわれる」と分析している。

    雇用不安、正社員の4割 「進むパートへの置き換え」

     調査は、今春の交渉を組織するための状況把握を目的に、生活、賃金・労働条件、雇用の意識と実態をアンケートで聞いている。(1)生活・雇用・労働に関するアンケート(2)賃金実態調査(3)賃金・労働条件・雇用調査の3本の調査をまとめたもの。それぞれ、1万1008人、1万4125人、449分会の回答を集約している。
     調査によると、家計の収支状況は、「時々赤字」が42%と最も多く、次いで「毎日赤字」と答えているのが31.9%となっており、合わせて約75%が「赤字家計」となっている。
     賃金実態(パートなど就労日数、労働時間の短い者を除く月例賃金)を見ると、男女平均(1万125人)で25万7482円(40歳、13.9年勤続)。男性(1万620人)が27万882円(40.1歳、14.9年勤続)で、女性(3505人)は21万6880円(40歳、11年勤続)となっている。
     税込みの年収ベースでは、平均378万円(パート、臨時・嘱託含む)。「300〜400万円未満」の年収が22.1%と最も多く、次いで、400から500万円未満」(17.2%)、「200〜300万円未満」(16.8%)の順となった。「200万円未満」も8.7%と少なくない。
     これを、雇用形態別の平均で見ると、正社員の男性が445万円で、女性が342万円、臨時・嘱託男性305万円、女性184万円、パートの男性170万円、女性137万円などとなっている。
     昨年の年収と比較した増減では、「減少した」が33.3%とトップ。次いで、「変わらなかった」が32.6%で、「昨年より増えた」のは25.8%となっている。
     年収に対する満足度については、82.2%の人が「不満」と答えており、「満足」している人は16.2%と少なかった。
     昨年春闘で「要求を断念」した分会は5.1%。要求して交渉したが「ベアゼロ」となったところが18.3%で、「賃下げ」となったところも6.7%あった。
     「賃上げ春闘は終わった」という論議が出ていることについて聞いた問いでは、「そう思う」としたのは14.5%と少なく、「そう思わない」人が51.5%と過半数を占めた。
     雇用に関する意識では、「倒産や工場閉鎖による解雇の不安」を感じている人が39.1%と最も多く、「不安はない」とする人(17.3%)を倍以上も上回った。「どちらともいえない」という人は31%。「雇用不安」のある人を雇用形態別に見ると、正社員の約4割が不安を感じており、パートの約3割を10ポイント上回っている。
     パートなど非正規雇用労働者がいる職場の割合は、「パート」で51%、次いで「再雇用者」32.7%、「アルバイト」22.3%、「契約社員」21.6%などとなっている。
     経営の動向では、「仕事量が減った」ところは44.3%と、昨年調査の51%に比べて少なくなっており、仕事量の改善が見られる。生産調整については、過去半年で14%が実施しており、今後の見通しでも13.2%が実施するとしている。
     また、過去半年に事業の統廃合があったところは10%。今後の見通しでも11.8%の職場で統廃合があるとしている。
     改善したい職場の要求(3つ選択)を聞いた問いでは、「退職金の増」が最も多く63%となっており、次いで、「職場環境の改善」(37.3%)、「年間・週所定休日の増」(31%)、「定年延長」(26%)、「人員補充」(22.3%)、「雇用不安の解消」(20.5%)などの順となっている。
     なお、全国一般は3月に春闘の一環として「全国一斉労働相談」を実施するとしており、「組合員一人、一行動、一任務」を合言葉に、チラシ配布など駅頭・街頭での宣伝活動に取り組む考えだ。

  4. 連合通信(連合通信社発行)2001年2月22日号
    「賃上げ春闘は終わっていない」/連合・全国一般の調査 年収減少下で切実な課題

     マスコミなどが言うように、本当に賃上げの時代は終わったのかどうか−−。連合の全国一般が2月20日に発表した組合員の意識調査によると、「賃上げ春闘は終わっていない」とする声が過半数を占め、"賃上げ終えん論"に同調する声は15%足らずだった。中小労働者にとって春闘での賃上げは依然、切実な課題といえる。
     調査は2001年春闘を組織するため、昨年10〜12月に実施し、約1万1千人が回答した。平均42.6歳。九割が企業規模300人未満で、税込み年収は平均378万円の水準となっている。
     それによると、昨年と比べて年収が「減少した」組合員は33.3%を占め、「増えた」は25.8%、「変わらない」は32.6%だった。また現在の年収に対しては、82.8%と大多数が「不満がある」とし、「十分満足」(0.8%)と「満足」(15.4%)の合計は二割に満たない。田島委員長は「中小労働者にとり賃上げ要求が切実なのは明らか」と話す。
     「賃上げ春闘は終わった」とする論に対しては、「そう思わない」との声が51.5%と過半数に達した反面、「そう思う」は14.5%にとどまった。