2009年4月3日

労働委員・労働審判員研修会開催


 3月27日、労働委員・労働審判員研修会を開催し各地方労組から各委員15人が参加し、学習と交流を行った。
 争議報告では、組合つぶしの攻撃や、もっぱら派遣の問題、不当解雇との闘いなどが各地方労組から報告された。
 各委員から、これまでの事件や今後の課題などを出し合い、意見交換を行った。特に、セクハラ、パワハラ問題とメンタルヘルス問題の立証の難しさ、労働審判の現状などが報告され、経験や判例など有意義な情報交換の場となった。また、今後の課題として全国一般としての評議の在りかた、審判のあり方など協議していきたいとの意見も出された。

 続いて中野麻美弁護士より、「労働者派遣法の抜本改正と労働組合の課題」をテーマに講演をいただいた。
 中野弁護士からは、労働者派遣制度そのものが破綻している。製造業への解禁によって、ネガティブリストに転換した。このとき自由化の路線にすすんだからではなく、派遣事業の根幹にかかわる制度上の欠陥から始まっている。


99年法「改正」より前に戻せばいいという人もいるが、歴史認識が間違っており、見逃してきた問題があると指摘。派遣法の抜本的改正にむけた取り組みが必要であると提起した。
 問題点として、派遣労働者の労働条件は、派遣元と労働者(労働契約)の間で決まるように見えるが、(雇用契約の

締結)これは形でしかなく実質は、派遣元と派遣先の業者間(派遣契約)で決まる要素が強いことや、登録型を認めたことをあげた。登録型派遣は、契約のつど競争が働くという、商取引の影響をダイレクトにうける労働であり、労働力を買い叩く構造の中におかれてしまう。それまでは、なぜ専門職しか認めなかったか。専門職であれば、市場原理の影響を受けないと考えられていたため派遣元が派遣先に対し、対抗できるように考えられた制度である。しかし、技能の希少価値が薄れ専門性はキープできなかった。これは、登録型をみとめ、専門性を維持できるという認識がまちがっていたと言える。
 現在、派遣法の改正で原則30日以下は認めないとされたが、言い換えれば31日以上であれば、なんでもできる状態になっている。登録型はみとめないことを貫くことや、商取引の規制をはたらかせること、派遣先にも労働者の責任を負わせるのが筋であることなど、今後の改正において、99年前に戻すのではなく抜本的改正が必要であることの問題提起をした。